テナントを申込、初期費用を見てみると項目に「火災保険料」というものが含まれていることが多いでしょう。テナントを契約する際に、一般的に火災保険に加入することは必須となっております。
今回はテナントの火災保険の加入が必須な理由や、相場に関してご説明させていただきます。
これからテナント開業を考えている方や、テナント物件を探している方は是非参考にしてみてください♪
「火災保険」とは？
「火災保険」とは、損害保険の一種であり名前の通り、火災や落雷、風水害などの事故などが起きたときに建物や家財の損害を補償する保険です。
一般的な火災保険では、火災や落雷、破裂、爆発、風災、ひょう災、雪災、水災、盗難などの内容があり、加入する保険会社や保険の種類によって補償の内容は異なります。
名前は「火災保険」という名称ですが、火災以外の災害も補償内容に含まれているものも多いです。
また、火災保険にはテナントなどに適した「事業用」の火災保険や、通常の居住に適した「居住用」の火災保険があり、業態や補償内容によって料金も異なります。
火災保険に入る理由は？なぜ加入が必須なのか
例えば、火災保険に加入しない状態で火災が発生するとします。
火災が発生すると、建物が燃えるだけでなく、テナント内の家具や備品、身の回りの家財も燃えてしまう可能性があります。そうなった際にテナントの修復代や他のテナントへの損害補償が発生します。
借主自身が気を付けていても火災、落雷、破裂、風災などのあらゆるリスクがあります。そうしたリスクが発生したときに備え、もしもの時に困らないようにするために火災保険はとても必要です。
また、他のテナントが火元となり巻き込まれた場合でも、火元のテナントに過失がないと判断された場合は、「失火責任法」が適用され損害賠償の請求ができなくなります。
その場合、例え巻き込まれたとしても地震でテナントの修復を行う必要があります。
火災保険は、法律上の加入義務はありませんが、入居の条件として火災保険加入が必須になっていることが一般的です。
そのため実質的に賃貸物件を借りるときに火災保険に加入することは必須と言えるでしょう。
テナントの火災保険の相場は？
テナントの火災保険といっても、その業種や補償内容によって費用は異なります。
一般的に飲食店など「火を扱う業種」は、他の業種よりも火災が起こる可能性が高いため、火災保険料が高くなる傾向があります。また、業務に必要な特約をつければ補償内容が手厚くなりますが、その分月々の保険料も高額になります。
例えば、飲食店の相場としては年間30,000円～50,000円ほどが相場となっております。
その他の業態としては
小売店の相場：年間20,000円～40,000円
美容サロンやエステ店の相場：年間20,000円～40,000円
賃貸オフィスの相場：20,000円～30,000円
ほどとなっております。
「賠償責任保険（特約）」とは？火災保険とは何が違うの？
火災保険加入時にセットで加入が求められるものが「賠償責任保険（特約）」です。
多くの火災保険には特約として、「賠償責任保険」が用意されています。
「賠償責任保険（特約）」とは、日常生活で他人にケガをさせたり、他人のモノを壊したりして、法律上損害賠償責任を負うことになった場合の損害を補償する保険です。
例えば飲食店の場合に多いのが、生産物賠償責任保険（PL保険）です。提供する料理が原因で、お客様が食中毒になってしまった場合が対象になります。
他には、美容院では、お客様から預かった荷物を無くしてしまったり、施術中にお客様にケガをさせてしまった場合に対する保険（特約）があり「賠償責任保険（特約）」はそのテナントの業種やリスクによって加入する種類がことなります。
まとめ
「火災保険」は、損害保険の一種であり名前の通り、火災や落雷、風水害などの事故などが起きたときに建物や家財の損害を補償する保険です。
火災保険は、あらゆるリスクに備え基本的には加入が必須となっております。テナントの業種によって、必要な特約が異なるので、加入する前には自分の業種にあった補償内容なのかしっかり確認するようにしましょう。
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