前回のお役立ち情報では「居抜き物件」のメリット・デメリットをご説明させていただきましたが、店舗を開業するときに「スケルトン」という言葉をよく目にするかと思います。

「居抜き物件」と「スケルトン」この二つの違いが分からないという方もいるかもしれません。

今回は「スケルトン」とは何か？メリット・デメリットをご説明させていただきます。

これから店舗や飲食店開業を考え中の方は是非参考にしてみてください♪

スケルトン物件とは？

「スケルトン物件」とは、建物の施工がされていない骨組みだけの状態のことを言います。具体的にいうと、店舗内の仕切り、壁、内装などが何もなく、柱や壁、梁、床、天井といった建物を支える「建物の躯体だけの状態」です。
簡単にいうと、配管や配線もむき出しの状態になっており「コンクリートの打ちっぱなしの状態」のことをいいます。

スケルトン物件のメリットは？

①店内のレイアウト、デザインを自由に決める事が出来る。

スケルトン物件の最大のメリットは、何もない状態から一から作るため、店内のレイアウトやデザインの自由度が高いことです。自分の思い描いている理想の内装やデザインがある方、設計や細部のデザインにこだわりがある方に向いている物件です。

逆に「居抜き物件」は、店舗の壁、床、天井、厨房、トイレ、テーブル、椅子、看板厨房機器などが前のテナントの状態でそのまま残っている状態になっている店舗物件のことです。

前テナントのイメージがそのまま残ってしまうため、自分の理想のイメージがある方には「スケルトン物件」が向いているでしょう。

②設備のメンテナンスまでが長い。

「スケルトン物件」の場合、設備を新しく導入するためメンテナンスまでの時間が長いことがメリットの一つといてあげられます。

「居抜き物件」であると、設備も以前のテナントのまま引き継ぐので、場合によっては引き渡し後すぐに設備が壊れてしまい、撤去費用や交換代がかかってしまうこともあります。

③前テナントのイメージを引き継ぎにくい。

「スケルトン物件」は、前テナントの状態を引きつかず一からつくりあげるため前テナントのイメージを引き継ぎにくいメリットがあります。

新規テナントは広告効果もありますので、新しいイメージを近隣の人々に与えることができます。

「スケルトン物件」のデメリット

①工事費用が高額である。

「スケルトン物件」の最大のデメリットは「費用が多大にかかる」ことです。内装やデザイン、設計を一から作り上げるため「居抜き物件」よりも費用がかかります。

また、空調、配管、配線などのインフラ設備にも費用がかかるため開業資金をしっかりと準備する必要があるでしょう。

さらにデザインも、自分でするのではなく設計士に外注すると設計費用もかかります。

業種によっても初期費用はかなり変わってくるため、「スケルトン物件」にする場合、あらかじめどれくらいの費用が必要なのかしっかりと見積もりをとりましょう。

②店舗開業までの時間がかかる。

「スケルトン物件」のデメリットとしてもう一つ上げられるのは「開業までの時間がかかる」という点です。「居抜き物件」では最短１ヵ月ほどで店舗開業できるところを、「スケルトン物件」では何もない状態から設計、デザイン、設備工事まで行うのでそれだけ時間もかかります。

店舗開業までの工事期間も賃料が発生するので、できるだけ段取り良くできるようしっかりと計画をたてましょう。

工期が長引けばそれだけ費用もかかる上に、オープン予定日がずれてしまう可能性もあるため事前にどれくらいの工期がかかり、どれくらいの費用が掛かるのか設計会社、内装会社と連携をとるようにしましょう。

③退去時に原状回復費用がかかる場合がある。

スケルトン物件を退去する際には、借りた状態（スケルトンの状態）で返すのが一般的です。

原状回復費用がかかるので、退去時にも費用が掛かることがデメリットの一つとしてあげられます。

まとめ

スケルトン物件には、

①店内のレイアウト、デザインを自由に決める事が出来る。

②設備のメンテナンスまでが長い。

③前テナントのイメージを引き継ぎにくい。

などのメリットがある一方、

①工事費用が高額である。

②店舗開業までの時間がかかる。

③前テナントのイメージを引き継ぎにくい。

などのデメリットもあります。これから店舗開業を考えている方は、メリットやデメリットをしっかり考えて「スケルトン物件」が良いのか「居抜き物件」が良いのか選択しましょう。

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