店舗、事務所を開業する際に賃貸物件を探していると「フリーレント１ヵ月」や「フリーレント2ヵ月」という言葉を目にすることがあるかと思います。

今回は「フリーレントとはどういうものなのか」「フリーレントにすると何が変わるのか」をご紹介させていただきます。

これから店舗や飲食店の開業を考え中の方は是非参考にしてみてください♪

「フリーレント物件」とは？

「フリーレント」とは契約した賃貸物件に入居後、一定期間賃料が発生しない（無料）ことをいいます。

賃貸借契約の初期費用では、当月分の日割家賃、共益費と翌月分の家賃、共益費を初期費用として前払いすることが一般的ですが、フリーレントがついた物件では一定期間の賃料が発生しないため、初期費用を抑えることができます。

期間としては、１ヵ月～２ヵ月分無料となることが一般的ですが、物件によっては３か月フリーレントがつく場合もあります。

また、法人契約や店舗の開業となると６ヵ月ほどフリーレントがつく場合もあります。

「フリーレント物件」のメリット

①初期費用を抑えられる

開業する際にかかる費用として敷金、礼金、入居月の日割家賃・共益費、翌月分の前家賃・前共益費、保証会社費用、火災保険料、その他サポート費用等、仲介手数料といった費用がかかります。

しかしフリーレント物件の場合、これらの項目の内、「入居月の日割家賃」「翌月分の前家賃」などがかからないため、初期費用がかなり抑えられます。

②テナント移転の場合、二重家賃が発生しにくい

「二重家賃」とは、現在使用しているテナントの家賃と移転先のテナントの家賃が同時に発生することをいいます。

一般的なテナント移転の時は、引っ越し作業をする際に二重に賃貸物件を借りる必要があるため、この「二重家賃」が発生しやすくなっています。

しかし、「フリーレント物件」の場合は、最初のうちは一定期間家賃が発生しないため「二重家賃」が発生しにくいというメリットがあります。

③引っ越しスケジュールに余裕を持つことができる

「二重家賃」が発生しないことにも関連しますが、「フリーレント物件」では旧テナントと新しいテナントとで二重に借りていても新しいテナント家賃がかからないため、余裕をもった引っ越しスケジュールを立てることができます。

１日で無理に荷物を運ばなくても、自分のタイミングで何度かに分けて小さな荷物を運ぶことも可能になるため精神的にも余裕が生まれます。

「フリーレント物件」のデメリット

①短期解約の場合、違約金が発生する場合がある

「フリーレント」がついた物件には、短期解約違約金がついていることが一般的です。

「短期解約違約金」とは、契約期間内に短期で解約すると違約金が発生するというものです。

短期解約違約金の期間は物件によって異なりますが、１年～2年に設定されている場合が多いです。

短期間のみ借りたい、短期間で移転をする可能性がある方は、かえって高くついてしまう場合があるので注意が必要です。

②管理費・共益費は通常通りかかることが多い

「フリーレント」は一般的には、家賃のみが無料となります。そのため「管理費」「共益費」は通常通り払う必要があります。

③物件数が少ない

「フリーレント」物件は近年増えてきてはいますが、まだまだ物件数としては少ないのが現状です。

フリーレント付きの物件を探すというより、あくまで「ついている物件があればラッキー」という条件の一つとして考えましょう。

④人気が少ない物件だから「フリーレント」を付けている場合がある

フリーレントがついている理由として、人気がなく入居者がなかなかつかないといった理由などがあります。

築年数が古い、立地が悪い、テナントの開業できる業種が限られているといった何かしらの理由がある可能性があるため、そういった理由がある場合はしっかりと事前に把握しておきましょう。

まとめ

「フリーレント」とは、一定期間家賃が無料になることをいいます。

①初期費用が抑えられる

②二重家賃が発生しにくい

③引っ越しスケジュールに余裕が持てる

といったメリットがある一方

①短期解約の場合「違約金」が発生する

②管理費、共益費は通常通りかかることが多い

③物件数が少ない

④人気が少ない物件だから「フリーレント」がついている場合がある

というデメリットもあります。「フリーレント」がついている物件を探す場合、メリットデメリット部分をしっかりと考慮し、選択するようにしましょう♪

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